パパイヤ光太郎=プロフィール=


☆座間味村座間味島にて
S23年5月24日生まれる。

☆S45年4月 座間味村役場に採用
☆S55年琉球新報社通信員に委嘱
☆S62年 映画「マリリンに逢いたい」記事に掲載。座間味村が話題になる。

=現在=
☆座間味ガイドインインストラクター
☆琉球新報社通信員
☆小料理店うりずん経営

携帯 電話090-1943-2432


Author:パパイヤ光太郎
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戦争の話6回目です。しばらく続きます。

座間味
うりずんです。

 6 日本軍よりの玉砕命令

 3月24日、土、臭も鼻をつく壕で1晩を過ごして目を覚す頃には既に敵機の来襲である、部落内の残った家々に対し、また各所に設けられた軍施設に対し物凄い攻撃を加へている。飛行機の数も昨日に劣らない。

 一体友軍機は何をしているのだろう。敵はこちらの無抵抗に対して存分に悠々と親猫が小鼠を弄ぶ様に何の不安もなく爆弾投下、機銃掃射と歯をくいしばるほどである。

 其の頃から口にこそ出さないが、誰もが今度の戦争は敗けるのではないかと思っていたであろう。心待ちに待った友軍機は遂に姿を見せずおまけに夕刻からは艦砲射撃迄加へて来たからたまらない。ああ日本もこれで終りか、もしも此の戦争で敗けたら何時もうわさに聞かされた「婦女子は其の身を汚し後に刺殺され男子は道に並べられてローラーの下敷にしてしまう」と云う通りになるのではないかと夜も眠る所の騒ぎではない。どんな事があっても勝抜いて貰わねば、勝抜かねばならん。必ず勝つ様に協力し努力しようとは婦女子でも心に誓はずには居られないのであったでしょう。

 今日は昼夜を徹しての艦砲射撃の連続であつた。恐怖の1夜を明かした今日25日も朝から艦砲と空からの攻撃に一刻も壕を出る事が出来ない。山に河に谷に砲弾、爆弾の炸裂する音は耳をつんざく程である。人の話では相当数の艦船が港内に来ていると言う事を聞かされ何とも言へぬ悪感に背筋が冷たくなった。夕刻に至って梅沢部隊長よりの命に依って住民は男女を問はず若き者は全員軍の戦斗に参加して最後まで戦い、又老人、子供は全員村の忠魂碑の前にきて玉砕する様にとの事であつた。命令を受けた住民は揃って指定の場所に集まって来た、皆、正装に着替えて居る。

 其の時部隊長及び村長が現場に現われるのが一足早かつたら全住民は自滅を完全に遂行したかも知らない。幸か不幸か敵艦から発せられた4・5弾が忠魂碑の上部にある老木の枝で炸裂した。死は覚悟していたものの、1人が逃げ始めたので全員が、四散してしまった。壕に帰る者、山に逃げる者、思い思いの方向に走り去ってしまったのである。そして若き者は殆ど軍の所に走って行動を共にした。

集団自決が行われようとした忠魂碑
忠魂碑


テーマ : 沖縄 - ジャンル : 地域情報

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